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現代の錬金術:死体換金ビジネス15

医療

内視鏡検査後に死亡 説明義務違反で賠償命令 東京地裁

4年前の2021年に、東京の順天堂大学の病院で、内視鏡検査を受けた70代の女性が2日後に亡くなったことをめぐり、遺族が病院側を訴えた裁判で、東京地方裁判所は、死亡するリスクについての説明義務違反があったとして、合わせて6000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。

4年前の2021年、東京 文京区の順天堂大学医学部附属順天堂医院で、胆道の内視鏡検査を受けた都内の72歳の女性が、検査のあと激しい腹痛を訴えて2日後に亡くなり、遺族は、検査の方法に過失があり、事前にリスクについての十分な説明がなかったとして、病院を運営する法人と医師に賠償を求めました。

病院側は「死亡するリスクも説明していた」などとして争いました。

18日の判決で、東京地方裁判所の一場康宏裁判長は「今回の検査には死亡するリスクがあったが、医師は、女性に対して検査のリスクは胃カメラと同程度のものだと理解させる説明をし、その誤信を解かないまま検査を行ったという点で説明義務違反がある」と指摘しました。

そのうえで、「女性が検査を受ける緊急性は必ずしも高くなく、死亡の危険性が適切に説明されていれば、家族と相談して検査を見送っていた可能性が高い」として、説明義務違反と、死亡との因果関係を認め、病院側と医師に合わせて6000万円余りの支払いを命じました。

一方、検査の方法に過失があったとする主張は、認めませんでした。

今回の医療事故をめぐり、女性の遺族は、検査を行った医師について業務上過失致死の疑いで告訴状を提出していて、警視庁が受理し、捜査を進めています

ついに判決がでました。医療従事者としては理解しがたい判決です。どんな検査にも死亡リスクはあります。死亡リスクの説明が不十分だったといいますが人間は生きているだけでも死亡する可能性があるのです。検査によるリスクをちゃんと説明していない。説明していたら検査を受けることはなかったなんて原告はいいますがそんなことほとんどないでしょう。必要だから検査を提案しているのです。こういう人は検査を勧められず悪化したら「もっと必要性を説明する義務があったはず」といって裁判をしてきますよ。今回文書に記載があるのに不十分だと後出しジャンケンをしているのです。

順天堂と教授に賠償命令 「危険性の説明尽くさず」 内視鏡検査後に女性死亡・東京地裁

遺族5人が学校法人順天堂と担当医の男性教授に計約2億2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、東京地裁であった。 

順天堂側は死亡のリスクを説明したと主張したが、一場裁判長は遺族側が提出した録音記録から信用できないと判断。

説明を録音されているのが不気味すぎますよね。最初から不信感マックスじゃないですか。

病院の説明同意書には胆道の検査の記載がなく

この部分はちょっとよくわかりません。ERCPの説明をしているなら胆道というワードは出てきそうですが、ここはなにか表にでてきていない情報がありそうです。

今回の医療事故のあと病院側がまとめた「院内調査報告書」では、患者への説明について「文書には病院で定めた必要項目がすべて記載されており、死亡に至る可能性も説明していて問題ない」などとしていました。

文書には記載されています。でもこれでもアウト。一般社会なら文書に記載されていたら「読んでなかったあなたが悪いでしょ?」なのに医療の世界では「ちゃんと説明していない医者がアウト」になるんですよね。理不尽すぎます。不動産の重要説明事項読み上げのようにするしかないんじゃないですか?

ERCP後膵炎の確率は高いとはいえ0.08%で死亡率では0.0032%です。10万人やって3人死亡。これをどう説明するかですね。胃カメラ自体でも出血や穿孔という合併症はありますしそれで死んでいる人もいます。

そもそも72歳の死亡事例で2億2000万円が争われるなんて異常です。そしてみとめられた額も6000万円です。多すぎませんか?72歳でどんな仕事をしていたのかもわかりませんが逸失利益としては高すぎます。

いずれにせよさらに医療が萎縮する方向に向かうしかないですね。72歳の検査で6000万円の賠償を請求されうるならもうそれはやらないのが一番です。高齢者は合併症率が有意に高いです。若者のほうがなにかあったときの賠償額は高いですがそもそもなにか起こる可能性が低いので採算が合うでしょう。

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