Coolief* 疼痛管理用高周波システム 変形性膝関節症(膝OA)に伴う慢性疼痛治療の新たな選択肢
最近ちょくちょく聞くようになりました。膝痛に対してラジオ波で神経を焼くことで痛みをとるというものです。保険収載もされておりPRPよりはまだましな治療にみえます。
メリット
・1回15万円 1割負担で15000円です。3割の人でも45000円とまだゆるせる値段
・効果は2年くらいは持続。NRS7が3-4くらいになり、2年くらい持続します。
・1年に1回施行可能。
・施術時間は片膝30分程度ですむ
・入院でやってもOK
と、ここだけ聞くと人工関節の手前の症例では良い適応に思えます。会社もそれを推しているようです。海外ではKL2など比較的早期のOAでもやっていたりしますが、日本ではKL4が多いそうです。整形外科医としての良心でしょうか。
問題点
・シャルコー関節になることの懸念
これはまさに糖尿病で神経障害が起こった場合と同じことをおこしているわけで、シャルコー関節にならないわけがありません。長期フォローした例がまだないのでしょうか?
・消耗物品の値段
1回あたり10万円ほどするそうです。
ということは30分かけてやっても5万円の利益のみ。それなら普通に外来診療しているほうが儲かったり手術ならインプラント代も請求できるのでメリットがあるかもしれません。
・膝以外には保険適用できない
肩や他の関節でも理論上は可能ですが保険が通らないので自費です。30万くらいでやっているところが多いようです。
総評
現在治療が可能な施設は日本で100施設程度です。しかもクリニックでやっているところが多いので入院してやるところは少ないですね。
手軽な治療なので入院せずやることがメリットだと思うのであまり大病院でやるメリットはないでしょう。
整形外科の領域はそもそも効果が数字で見えにくいのでPRPなど怪しげな治療がぽっとでてきがちです。すぐさま飛びついていいものかどうかは慎重な判断が必要でしょう。私が親に勧めるかというと、しないですね。

コメント