在宅医療は贅沢品

在宅医療はすごく便利でありがたいことです。家で最期を迎えたいという人が家族とともに暮らして、そのまま逝く。正しく利用すれば素晴らしいシステムです。

しかし日本ではこれが過剰医療になり、開業医の金稼ぎに利用されてしまっています。なぜなら保険が効いて格安だから。

本来であれば、在宅医療はもう動けなくなった人を入院させずに看取り、救急車の利用や急性期病院のベッド使用削減のために始まったはずですが、日本ではまだ動けるような人が便利だからという理由で高血圧の薬をもらうためだけに利用します。医者もそのほうが点数が高いのでよろこんでやるわけですね。おまけに訪問診療が始まっても急性期病院の利用は制限されません。

つまり病院に自ら行く必要なしに常に専属の医者をつけて呼び出すことができ、必要であれば急性期病院で高度医療を受けることができる、という超富裕層向けサービスを格安で利用できてしまうのです。

こんなシステムが長続きするわけがありません。便利なのですべての国民が利用したいと思うでしょう。ファストドクターもそういう意図を汲み取り運営されているわけです。

しかしそんな需要は「格安だから」発生しているだけで、本来は超富裕層が月に100万でも積んでやってもらうサービスでありその値段ならやらない人がほとんどです。

これを推し進めると国民全体の負担は跳ね上がり、産業は成長しなくなり、少子化もすすみ、国として衰退します。というよりまさに今そのような状態でしょう。

適切に医療が運営されることを祈ります。