皮下滑液包炎の治療は?

医療

私も穿刺して放置ということしかしてませんが、外科的切除という選択肢もたしかにあります。

スレッドの中で気になったのはケナコルト(トリアムシノロン)です。

ステロイドをいれるのは感染が否定できていればいいのですが、レビューでは有害性が指摘されています。

Just a moment...

これを見ていきましょう

装具などによる圧迫

kimらは、圧迫とNSAIDs内服の併用と、吸引および滑液包内コルチコステロイド注射を比較した。圧迫による治癒までの期間は3.2週間であったのに対し、吸引群では3.1週間、副腎皮質ステロイド群では2.3週間であった。

あまり意味ないということですね。ステロイドが一番早くなおっています

吸引

吸引で治療すると17例中7例(41%)が再吸引された。Kimらの研究では、吸引後に治癒した症例の割合は26例中17例(65%)であり、圧迫・非ステロイド性抗炎症薬投与群(30例中25例;83%)およびステロイド注射を伴う吸引群(27例中23例;85%)より少なかったが、統計学的に有意な差はなかった。治療失敗の相対リスクは吸引群が最も高く2.19であったのに対し、圧迫/非ステロイド性抗炎症薬投与群は0.68、ステロイド注射を伴う吸引群は0.59であった。

吸引は痛みを取る意味はあるようですが、再吸引を要する可能性が高いこと、また圧迫やステロイドと比較すると成績不良のようです。

ステロイド

トリアムシノロンヘキサセトニドの注射療法を受けた25人の患者では、滑液包貯留の減少が著しく早かった。しかし、ステロイド治療を受けた患者には、感染(3例)、皮膚萎縮(5例)、局所疼痛(7例)などの長期的な副作用がみられた

効果はあるようですがやはり有害事象があるようです。

さらには上腕三頭筋断裂の可能性も指摘されています。ばね指などでも副作用として有名ですが、ケナコルトは腱に悪い影響を与えます。

うーんということは結局何もしなくても治る、ということになってしまうのでしょうか。たしかに何もしなくても治ります。吸引するとみなさん満足そうなので、やはり吸引して圧迫するのが無難?いままで通りで変わりませんね。ステロイドは副作用がやはり効果に見合わないので使いたくありません。