あたりまえ:担任の教職経験の長さは、子どもの学力に影響を及ぼす

医療

そりゃそうですよね。こういう誰かが当然と思っていたようなことをしっかりとしらべて数値にして発表するのは大事なことです。

この論文はそれだけではなく他にもいろいろ述べています。

特に最初の数年間の経験の差は大きいが、基本的に全ての年代で経験を積むことは生徒の成績を向上させる可能性を高めることが示された。 また、教師が協力的で同僚に恵まれた環境で教鞭をとったり、同じ学年、教科、地区で継続的に経験を積んだりすることで、教師個人の効果がより高まること、経験豊富な教師が同学年にいるとそうでない先生のクラスも学力が高まる可能性が高い(経験豊富な先生は同僚にも恩恵をもたらす)こと、などが明らかになった。

全部そりゃそうですよねっていう内容です。でもこうやって論文にしないと言いたいことは主張できません。言いたいことは以下の様子。

これは日本では不可能と指摘しています。団塊世代が退職後若手は非常勤だらけでずっとまともに勤務する人がいません。

同じことが大学医局関連の病院でも言えると思うんです。今や大学医局はどこも崩壊寸前。中堅が抜けて高齢者と若手だらけです。若手はすぐに異動になってしまうため継続的な教育はできません。

その爺医たちもそろそろ退職の時期。しかし受け継ぐ人があまりいません。中堅は開業するなどしてやめていってしまいました。その技術は失われた技術になってしまうのでしょうか?

私は医局人事という形で生殺与奪権を他人に握られている以上は中堅の脱退は避けられないものになっていると考えます。若手にとって医局とは専門医のために仕方なく入るところ。専門医さえ取ってしまえばもういる意味はありません。

インターネットで外の世界が容易に見れるようになってしまったため、この流れはさらに加速しています。この状況で医局はどのような手を打ってくるのでしょうか。私が教授なら、医局に残ることで給与的にメリットがあるような形にすることをまず目指したいですね。今の大学のセンセイは給与的に厳しすぎます。研究は貴族の遊びとせざるをえない状況です。

そんな状況を変えれるのは上の先生であって、われわれ一般医局員ではありません。私達は与えられた環境の中でどう動くかを考えて生きるのみです。