ご署名いただけますか?

医療

この方の説明能力はすごいですね。たしかに「こちら同意書ですのでご署名ください」と「説明を聞いていただいたということでご署名いただけますか?」では後者のほうがマイルドで角がたちません。

医療行為の同意書はどうしても死ぬとか後遺症とかそういった話が出がちです。大抵の場合は選択の余地はあまりない状況でサインすることを求められます。それに対してどうしても負の感情はでてきしていまします。

「説明を聞いていただいたということで」というだけで「同意してください」というような圧力が消えているように感じます。

この感覚がわかるのがやはり日本人ネイティブならではというところです。これから外国人が増えてくるでしょうが、このニュアンスまで伝えきれるでしょうか。

医療というのは説明一つで訴訟になるかならないかがだいぶ変わると思います。お気持ちがまだまだ大事な分野です。主治医が神妙な顔をしてじっくり話し合うというそれだけでトラブルは減ります。そのときの言葉遣いもですが、服装や雰囲気すべてが影響しているのです。

ここができていない医者は本当に多いです。それをやるだけで医者の中では上位集団。まだまだ勝ち筋はあると思っています。