労働者は強い

医療

大きなパラダイムシフトが来ているように感じます。今まではいくらでも人材はいるんだぞ!という風潮でしたがもはやそうは行きません。雇用維持のために大金が注がれている介護事業では報酬が決まっているため賃上げ圧力がかかりにくいです。適切な市場原理が働かないため吉野家のバイトに時給でぬかれてしまいました。医療介護福祉の業界ではこれからこの動きが止まらないでしょう。

そもそもが安すぎるんですよね。有料の老人ホームなら入居金で500万円、さらに毎月30万円払うようなところもあります。それが適正価格なのに保険が使えてしまってほぼただ同然の負担で利用できてしまう。なのでそこで働く人の給与も安いわけです

「そこにないならないですね」の世界がもうすぐに迫っていると感じます。いくら需要があっても演る人がいなければ無理なんです。本来こういう福祉の部分は採算度外視で公の機関がやるべきことですが、最近の日本はNPOとかよくわからない団体に中抜させて事業させているのが実態です。そしてそこが撤退したらなにもなくなってしまうと。ノウハウの蓄積もあったもんじゃありません。

ドル円も154円に迫ってきました。これから輸出産業は伸びるでしょうが、材料を輸入しないと行けない医療業界は厳しいですね。こちらも医療ツーリズムなどで対応できればいいのでしょうが、医療という高度に心理的要因がかかる産業で外国人はわざわざ日本で医療を希望するのでしょうか。医療業界もインフレともにそれなりに給与が上がらないと、事務の人や資格のいらない方々はすぐに多職種に異動してしまいます。医師はまだ他業界に移っている人が少ないですが、その流れも加速するでしょう。

いったいどうなってしまうのか、何がおこっても生き残れる方法はあります。それは「死ぬ気で働くこと」です。働かないやつに未来はありません。堂々と働いていれば問題はないでしょう。