研修医向け:胃薬の基礎知識 PPIの使い分け

胃薬は大まかに3つ種類があります。

・胃粘液分泌促進剤(ムコスタ:成分名レバミピド)など

・H2ブロッカー(ガスター成分名ファモチジン)ほかセルベックスなど多数

・プロトンポンプインヒビター:PPIは5つあります。これは全部覚えましょう。

 

強さ(胃酸分泌抑制)はPPI>H2ブロッカー>胃粘液分泌促進薬

になります

 

ここでは主にPPIについてです

タケプロン(成分名:ランソプラゾール)

オメプラール(成分名:オメプラゾール)

ネキシウム(成分名:エソメプラゾール)

パリエット(成分名:ラベプラゾール)

 

ここに新しいPPI タケキャブ(成分名:ボノプラザンフマル酸塩)

をくわえて5つです。

 

まず点滴と錠剤にわけます。

点滴で使える・・・タケプロン、オメプラール

錠剤で使える・・・全部

です笑。点滴の方が効果発現ははやいです

 

錠剤は1日1回の内服になります。

10mgと20mgの製剤と言う感じに2つ製剤がありますが、消化管出血など重症の消化管潰瘍の場合に20mgを選択します。8週間しか使えないなど保険適応に注意です。

 

内服の場合は血中濃度がしっかりあがるまで数日かかります。

点滴では直接血管にはいるので立ち上がりの速さは錠剤を凌駕します。

CYP系の代謝をうけるので効き方に個人差があります。

 

各薬剤の特徴です。

タケプロン:唯一粉砕して経管投与できる。OD錠もある。

パリエット:CYP系の代謝を受けないので薬物相互作用が少ない。多剤併用者に

ネキシウム:オメプラールの改良版。早く強く効きます。光学異性体の片方だけを抽出しておりCYP系の代謝を受けにくい

オメプラール:一番最初に開発されたPPI。もはや使うメリットはあまりない

 

タケプロンは眠前内服で血中濃度が食後よりあがる、というのを製薬会社は最近宣伝しています。 

 

いずれのPPIにも骨粗鬆症や肺炎のリスクを高めることがあるので注意です。

胃酸分泌抑制でカルシウムの吸収が悪くなったり腸内細菌の変化がおこったりするからです。(これに関してははっきりとした結論はまだでていませんが)

 

ということでまとめです。

点滴で行くならタケプロン、オメプラゾール。

内服は

たくさん薬を飲んでいるならパリエット

経管栄養などの人にはタケプロン

その他の人にはネキシウム

という具合に処方します

 

ではタケキャブは?…こちらは全く新しいタイプのPPI。作用機序が違うので全ての人に同様に効くことを売りにしている。

薬価は少し高いので、ほかのPPIで効果がなかった場合のみ使用しましょう。

 

 

追記:ネキシウムが小児にも適応になりました!使う機会あるんですかね・・・

 

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