なぜ医療者は老人にタメ口で接するのか

医者にタメ口で話された!バカにしているのか!とお怒りになる患者さんがいるのを時々聞きます。

 

たしかに意識もしっかりしている方にそういうふうに接するのは信じがたいことです。

普通の接客業ではありえないことです。

 

ですが働き出してわかりました。老人にタメ口で話してしまう理由が

 

・接しているお客様の層が全く違う

普通の会社勤めの方が接するお客さんというと自分の会社のサービスを受けようとして自らの意思で来られたかたです、もちろん意識ははっきりしていますし意思を持って行動しています。このような方に敬語を使わず接するのは失礼です。

 

一方われわれ医療者が接するお客様は超高齢のご老人。8090歳で認知症を抱えているひとなどはまず普通の会社のサービスを受けたりしません、受けるとしても判断力がないとされ、息子娘が話し相手になります。

 

われわれ医師や看護師はこのようなひとと直接会話しているのです。

ベッドでほぼ寝たきり、トイレに自分で行くこともできず、食事も自分では食べれない、会話も辻褄が合わない、そんな人に「お食事はいかがですか?」なんてことはやってられません。

しかし無言で接するのも変なので、自分のおじいちゃんおばあちゃんと接するように「もうご飯いらないのー?」などということになるのです。

 

医療関係以外でこの年代の方と直接やりとりをすることはないでしょう。(ご自身の祖父祖母は除いて) 医療関係者だけなのです。

 

われわれはこの癖で普通の方にもタメ口で喋ってしまうのだと思います。決して患者さんを下に見ているわけではないです。

だから仕方ないと思っているわけではありません。しっかり判断力のある会話の可能な方には敬語でしゃべるべきだと思います。