救急外来でよく見る症例③ 誤嚥性肺炎

むせて食べ物や唾液が気管内、肺に入ってしまうとおこる、誤嚥性肺炎です。

 

【主訴】

発熱、しんどそう 

(施設入所中の方はSpO2低下を主訴にくることも)

 

【現病歴】

昨日までは元気に暮らしていた。

本日朝食時にむせこんだ。なんとかご飯は食べたが1時間後しんどそうにしており体温を図ると38.5℃ 救急要請となった。

 

【既往歴】

なんでもいい

 

バイタルサイン

HR 90 BP 150/86 体温38.6℃ SpO2 88 room

肺音:水泡音

 

これもここまで来た段階で誤嚥性肺炎と分かります

血液検査をしてレントゲン、CT検査を行います。入院となるので入院前の検査も行います。

呼吸状態を把握するために血液ガスも取ります。たいてい悪い値が帰ってくるのであまり参考にはなりません。ですが一応評価します。

 

心臓が悪い人はこれを契機に心不全をきたすこともあります。

入院して抗生物質(ユナシン SBT/ABPC)で治療をします。心不全の場合は利尿薬の点滴も行います。

 

大抵の人は誤嚥性肺炎というものを知りません

むせて食べ物が気管に入るという事はわかりますがこれが老化現象であることが理解できないのです。何度も何度もナンドモ入院をする方が増えてきており社会的な問題となっております。嚥下機能、ものを飲み込む能力は回復することは難しいので誤嚥性肺炎は繰り返すものです。最終的には胃瘻をつけるかどうかの選択になります。

 

もっともタチが悪いのは嚥下反射が起こらないときです。家族からしてみると何でむせてないのに誤嚥性肺炎が起こるんだという状態になります。

 

せっかく抗生物質の点滴で治ったのに入院中に誤嚥性肺炎を再発する人も多くいます。

親の年金を頼りに生活している家族はなんとしても生き延びようとさせるため本人の考えを無視して胃瘻をつけさせたりします。もちろんこれが税金で行われているわけで本当に社会問題です。。。。