ヘパリンブリッジは不要!

医療

術前のヘパリン置換。面倒ですよね。処方している循環器内科に相談したら、たいていヘパリン置換を推奨され7-14日も手術が遅れることがありました。骨折の人はおれたまま可哀想でした。

エビデンスがあるのかとその時も調べた気がしますが、最新のエビデンスでは不要になったということでしょう。(とは言っても2010年と2015年の文献ですが・・・)

エビデンスがどうであれ、怖いのはもし有害事象がおこったときに訴えられてどうなるかです。

エビデンス的には休薬のみで問題ない。循環器内科も止めていいと言った。それで心筋梗塞を発症して訴えられたら・・・と考えてしまいます。逆にヘパリン置換をして脳出血などの有害事象が起こったときも「手術のために換えなきゃいけなかったんだから仕方ないよね」とはならずやはり訴えられる可能性がありそうです。ガイドラインで記載してほしい。

私の経験で怖かったのは心筋梗塞でステント留置後すぐの骨折でプラビックスとエフィエント(だったかな?とにかく2剤)を内服しており、休薬するのも怖いがこのまま手術するわけにはいかない・・・といった症例でした。結局循環器内科と相談の上、当日朝だけ休薬して(入院日的にもそうならざるをえなかった)手術。かなりダラダラと出血し、術後も腫脹が激しい中輸血しながらまた抗血小板薬を再開・・・そんな無茶なこともしましたが、なにもなかったのは奇跡であり、もう二度とやりたくはありません。

とにかく、循環器内科の先生もいまだにヘパリン置換だという人がいるのは知識のアップデートが追いついていないのでなんとかしてほしいですね