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病院の生産性は低下し続ける

医療

病院の職員、たしかに増え続けていると思います。というのも最近の医療は無駄なことをたくさんしないといけないからです。昔ならTKAの術後全員に下肢エコーなんてしなかったでしょう。それで無駄に血栓をみつけては慎重に経過観察したりして・・・でも1000人に1人でも予防できるものがあるならしなければなりません。それは裁判所がそう言っているからです。「予見できた」と言われてしまえばそれでおしまい。

これからも医療はノーリスクであることが求められ続けます。医療行為をするからには合併症が起きたら訴訟される。。。。そのリスクは過剰な検査やコストを掛けて予防していくしかありません。

結果どんどん非効率になっていったわけです。

そんななか自民党総裁選で高市早苗が総裁になりましたね。会見で医療介護業界への支援を言っていたのは印象的です

自民・高市新総裁 補正予算で介護現場の支援策を講じる方針表明 「急がなければならない」

自民党の高市早苗新総裁は4日夕、総裁に選出された後の記者会見で、今秋の臨時国会に今年度の補正予算案を提出する意向を明らかにし、その中に介護現場への支援策を盛り込む方針を表明した。【Joint編集部】

高市新総裁は記者会見で物価高対策について問われ、「少し急がなければならないのは、病院、それから介護施設が今かなり大変な状況になっている」と言及。続けて次のように述べた。

「多くの病院が深刻な赤字で、介護事業所の倒産も過去最多となった。診療報酬改定は来年度にあるが、効果が現れるのは少し先になる。介護報酬は改定年がまだ先で、これらは待っていられない。ここは補正予算を使わせていただいて、できる支援を検討していきたい」

診療報酬の改訂は2年に1回。いまのインフレはスピードが早すぎて一気に医療機関が窮地に立たされています。人出不足も相まって人件費も上昇。これでは病院はやっていけません。

ですがここで診療報酬を上げるのは正しい手なのでしょうか?

この中で黒字の病院もあるわけです。しかしこの中身を精査するのは非常に難しいです。移植医療など儲からない医療をやっているところが赤字で、不要な医療をやっている方が黒字という可能性もあります。1000床の病院で医者が1000人いるような大学病院もあり、これで診療報酬を増やせと言われてもそれはおかしな話でしょう。

病院をある程度儲けさせつつ病院数を減らさないと社会保険料を下げることはできません。そのために今の状況は財務省的には好都合なのではないでしょうか。またここで補助金をだしてゾンビ病院を残すのは将来のためになりません。しかし点在する病院は私立、市立など経営者が様々でまとまろうとする気はないでしょう。そのあたり、舵取りをうまくやれるかが試されています。

前々から言っている通り私は電力会社が関西電力、東邦電力のように地域ごとに別れて事業をするこの形が医療にも必要なんだと思います。

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